アメリカ、台湾を事実上の独立国家と認定 日本よ後に続け!

アメリカ

アメリカ国防省が発表した、最新の『インド太平洋戦略報告書』で、台湾を国家(Country)と表記した、として話題になっている。これまでアメリカは、チャイナの「一つの中国」路線を尊重して、台湾に対しては腫れ物に触るような扱いをして、オバマ大統領などは台湾を「中国の地域の一つ」として見ないふりをしてきた。

しかしここへ来て、トランプ大統領のアメリカは、思い切った方向転換をしたようである。こちらにPDFで丁寧にアップされている原文を読んでみよう。

https://media.defense.gov/2019/May/31/2002139210/-1/-1/1/DOD_INDO_PACIFIC_STRATEGY_REPORT_JUNE_2019.PD

報告書は、インド・太平洋のアメリカの戦略について述べられたもので、台湾については、「強固なパートナーシップ」と題する章のリード文にこのように書かれている。

As democracies in the Indo-Pacific, Singapore, Taiwan, New Zealand, and Mongolia are reliable, capable, and natural partners of the United States. All four countries contribute to U.S. missions around the world and are actively taking steps to uphold a free and open international order. The strength of these relationships is what we hope to replicate in our new and burgeoning relationships in the Indo-Pacific.

(日本語訳)“インド太平洋の民主主義として、シンガポール、台湾、ニュージーランド、そしてモンゴルは、信頼でき、有能で、そしてアメリカ合衆国の自然なパートナーです。 4カ国すべてが、世界中の米国の任務に貢献しており、自由で開かれた国際秩序を維持するための措置を積極的に講じています。 これらの関係の強みは、インド太平洋地域での新たな急成長中の関係において、私たちが再現したいと考えているものです。”

アメリカの方向転換

方向転換とは言ったものの、これは当然のことで、アメリカが建国から重視し、世界に広げようとしている自由と民主主義という価値観において、大陸中国がその欠片でも共有できるかと問われれば、100人が100人「NO!」と言うだろう。しかし、アメリカは、いや私達日本も、「13億人のマーケットがある」と、カネばかりを目的に、台湾と国交を断絶し、大陸中国を甘やかし、肥え太らせてきた。その結果が、チャイナの軍事大国化と、膨張する覇権主義を招き、地域にもたらす不安定要因、東アジアの脅威として横たわっている。

冒頭のリード文に続く台湾の項目では、こう書かれている。

A strong and secure Taiwan can deter aggression, defend the Taiwan people and their hard-won democracy, and engage on its own terms with the PRC.

(日本語訳)“強くて安全な台湾は侵略を抑止し、台湾の人々と彼らの苦労して勝利した民主主義を守り、そして中国との独自の条件で<向き合う、取り組む>ことができます。”

「engage」をどう訳したものかちょっと悩んだ。携わる、話などに引き込む、歯車が噛み合う、と言った意味の単語だが、交戦する、という意味も持っており、これは両国間の関係についてかなり踏み込んだ表現であることが分かる。

台湾が退治する侵略の脅威といえば、誰がどう考えてもPRC=中国であり、そこに立ち向かうことができる、と述べているのだ。

日本も続けるか

さあ、次は日本だ。安倍首相はチャイナとは堅実な外交路線を取っており、2012年の日本政府による尖閣諸島の国有化で悪化した日中関係は現在、首脳の往来が復活するなど改善が進んでいる。 しかし一方で安全保障については結構言うべきことを言っているし、対中ODAも終了することを決めた。台湾についても、意外と勇気を持って認めてみれば認められる可能性もある。

何より、これ以上「一つの中国」等という茶番に付き合って、自由と日本を愛する隣国・台湾を冷遇し、危機に陥れるような行為を続けるのは限界だ。日本のためにもならない。

しかしこの大ニュース、韓国メディアの「東亜日報」が伝えているが、日本のメディアは一向に報じない。ニュースだと思っていないのか、どこかに忖度して黙殺しているのか。いずれにせよ、日本のメディアの未来は昏い。

米国防総省、台湾を国家と表記
米国防総省が最近発表した「インド太平洋戦略報告書」で、台湾を協力すべき対象「国家(country)」と表記した。これは、米国がこれまで認めてきた「一つの中国(one China)」政策から旋回して台…
(文・櫻木)

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コメント、ネットの反応

  1. 未だに中国の反応がないのは怖いな
    いつもならすぐ声明だすのに

  2. 台湾の次の選挙では 確実に親中派が政権とるって言われてるし、
    いまの時期から 中国に屈しなくてもアメリカが後ろ盾になるよってメッセージ出してるんだろうな

  3. g20のキンペーの顔を早く見たいなぁ
    貿易や経済の話じゃないことを理解できてるかな?

  4. 楽しみだなあwww
    これからは台湾共和国って呼べば良いのかな?www

  5. 朝鮮半島は中国に返却されるらしいね。
    朝鮮人も親中だったんだから、みんな喜ぶ良い結果だね。

    中国、韓国、北朝鮮で仲良くね。
    アメリカ、日本、台湾は、さらに仲良くするよ。

  6. 実際は韓国を棄て、台湾の軍事強化を図るということ。
    第二のアチソンラインが引かれたということだ。

記者プロフィール

櫻木

在野のコラムニスト。1975年生まれ。大東亜戦争の戦地の取材をライフワークとしており、台湾やインドネシアとの親交が深い。

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