台湾の李登輝元総統の死を悼む 日本は国葬に閣僚の派遣を

台湾
Photo:AP/AFLO

30日、台湾民主化の父、哲人宰相、李登輝元総統が97歳で逝去された。30日午後7時24分(日本時間午後8時24分)、台北市内の病院で敗血症性ショックと多臓器不全のためだった。小欄記者の最も敬愛する政治家・指導者の訃報に接し、衷心より哀悼の意を捧ぐ。

李登輝元総統と現代台湾の歩み

台湾は、戦後やってきた中国国民党に支配され、蒋介石・蒋経国親子の独裁体制に苦しめられていた。1987年まで戒厳令下にあったほどだ。そんなとき、本省人(台湾にもともと済む人)として初めて、あえて中国国民党に入党し、台湾総統の座を勝ち取ったのが、李登輝氏だった。李登輝氏は、国の民主化を勧め、教育改革も進めた。荒唐無稽な反日教育と中国大陸史観に覆われていた歴史の授業を「台湾国史」として改め、台湾のインフラ整備や近代化に力を尽くした日本時代のことも公正に評価するようになったのだ。このことが、現在の台湾の若い世代の対日感情や、両国間の関係向上に果たした効果は計り知れない。その根底には、日本から学んだ「日本精神リップンチェンシン」があった。

李登輝氏は、常々「私は22歳まで日本人だった」と日本語で流暢に語っていた。これは決して「親日家だから」ではなく、実際に日本人だったのだ。氏は日本統治時代の台湾で「岩里 政男」として生まれ、京都帝国大(現京都大)で能楽を学んだエリートだった。2000(平成12)年に台湾の総統を退任して以降、計9回にわたり来日し、俳人、松尾芭蕉の「奥の細道」を歩き、靖国神社を参拝し、東日本大震災の被災地にも足を運ぶなど、常に日本を気にかけてくれた。台湾を愛するとともに、かつての祖国、日本をも常に思慕し続けてくれた人生だったと言えよう。

中国共産党の反応

中国共産党機関紙、はさっそく、李登輝氏に対して、あろうことか「台湾の民主主義に祖国分裂の根を植え付けた」と非難。「疑いなく中華民族の罪人だ」と口汚く罵倒している。中国外務省の汪文斌おうぶんひん報道官は31日の記者会見で、ポンペオ米国務長官が李氏の功績をたたえる声明を出したことに対して「台湾独立勢力に誤った合図を出さないよう求める」とクギを刺した。

日本を始めとする、自由と民主主義を重んじる各国は、このようなチャイナの恫喝や妨害に屈してはならない。民進党政権下の台湾では、おそらく李登輝元総統の葬儀は、国葬に相当するようなものになるだろう。

そこに日本から参加するのが、日本台湾交流協会の理事長レベルで良いはずがない。安倍総理の出席が叶わぬのなら、せめて麻生副総理の出席を望みたい。チャイナが何か言ってきたら、「名誉職である元総理として」とでも言っておけばいい。

李登輝氏から日本人への最後のメッセージ

日本のWebメディアで、もっとも最近行われた李登輝氏への対面インタビュー(2018年)と、書簡インタビュー(2019年)が公開されている。いずれも精読し、心に刻みたい。

民主主義と自由は、人類の文明にとって最も重要な価値観だ。こういった価値観は、私たちに平和と安定、繁栄と進歩をもたらす基盤である。ところが中国は、民主主義や自由といった価値から遠く離れている。中国が世界の強国となりたければ、それは決して覇権主義の発露ではなく、普遍的な価値観を持つ文明を実現することで達成されるべきである。しかし中国は、富と軍事力によるかりそめの繁栄を喧伝しているにすぎない。中国政府が目指しているのはただひたすら、独裁体制の維持と安定だ。

【追悼】李登輝・台湾元総統ラストインタビュー(上)「リーダーなき世界で日本は今、何を考えるべきか」
台湾の李登輝・元総統(在任期間1988~2000年)が30日、97歳で死去した。台湾の民主化を無血で成し遂げた歴史に残る政治家にダイヤモンド編集部は昨年末、書面で独占インタビューを実施した。米中対立、民主主義の価値、経済成長のカギ、そして日本への助言まで語り遺したインタビューを、李氏への哀悼を込めて再掲載する。
【追悼】李登輝・台湾元総統ラストインタビュー(下)「日本に言い遺しておきたいことがある」
台湾の李登輝・元総統(在任期間1988~2000年)が30日、97歳で死去した。台湾の民主化を無血で成し遂げた歴史に残る政治家にダイヤモンド編集部は昨年末、書面で独占インタビューを実施した。米中対立、民主主義の価値、経済成長のカギ、そして日本への助言まで語り遺したインタビューを、李氏への哀悼を込めて再掲載する。

「日本や台湾を取り巻く国際社会をみてみると、大きな変化が次々と起こり、先行き不透明な激変の時代を迎えているといえる。その中でも特にアジアを不安定にさせている最大の要因は、中国の覇権主義にあるといってよいと思う。しかしアジアがむしろそのような状況にあるからこそ、日本と台湾は関係をより緊密化しなければ」

台湾の民主化進めた巨人・李登輝氏の日本人への遺言 「日本は米国に頼らず自立せよ。憲法改正して対等な関係を」 | JBpress(Japan Business Press)
台湾の元総統・李登輝氏が97歳で亡くなった。台湾で初めての民選総統となった李登輝氏は、大の親日家でもあり、日本の行く末にも常に関心を払っていた。筆者は李氏に単独インタビューをした折に、その思いを聞いていた。李登輝氏が日本人に伝えたかったこととは何かーー。

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(文・櫻木)

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コメント、ネットの反応

  1. 悪魔崇拝 ニュー・ワールド・オーダー の邪悪な世界人類服従計画
    「ロックフェラー・ロック・ステップ計画 2010」

    ○主たるシナリオ:自然発生- 中国が開発していたウィルスが事故的に漏れてしまった。
    ○最終的な戦争ゲームとして現実社会のエクササイズとしてワクチンをリリースし、
    タイムラインの予測と成果を見ていく。
    ○控えめに人間から人間と感染させる事を出来るだけ長く持続させ ウィルスを世界的に蔓延させる。
    ○各国がロックダウンする前に、初期の感染が十分に広がる様にする。
    ○ロックダウンが起きたら、国内でウィルスが広がる事を持続させる。
    ○大衆を出来るだけ長い間隔離させ、経済を崩壊させる。
    ○市民を不安に陥らせ、フードチェーンを崩壊させ、深刻な食糧危機も作る。
    ○2020年6月に一度、ロックダウンを解除し、数週間解放する。
    8月、9月でまた死者数を誇張させ報道する。他の病死でも出来るだけコロナが死因と報告させる。
    10月,11月には第二の波が到来。
    隔離を更に強化し、違反者には罰金が課せられる。
    ○軍による大衆への監視を強化。
    ○ロックダウンにより世界的に経済を崩壊させ、食糧難を発生させる。
    ○食料・水・住まいも武器となる。
    基本的に我々がやりたい方向に動けば、それらを得られる様にする。
    従わないと必需品が得られず罰則を受ける。従えば得られる。

  2. すでに、
    コロナ騒動の言論統制・規制はじまっている。
    そして、
    皇族は悪魔崇拝であるイルミナティ会員。

  3. 哀悼の意を表します。

    今の台湾があるのは、この方のおかげ。

  4. お疲れ様でした
    台湾が親日の方向性に行って友好的な国になれたのはこの人のおかげだろうな

  5. この人日本軍に居たんだね
    同じ様に日本軍出身でも平気で反日に寝返るのもいるのに比べて。。。
    やはり教育がまともなら中国系の方がまともなのかな

  6. 台湾人として台湾を愛したのはもちろんのこと、
    日本人以上に日本を愛した他国の元首は、李登輝先生が最初で最後かも知れないな。
    長い間お疲れさまでした。どうぞ安らかにお休みください。

  7. 日本が台湾を国家として認める良い機会

  8. 台湾(中華民国)はモンテビデオ条約の「国家の要件」を満たしているから、
    国際法上は国家だよ。
    これは大学の国際法授業でやる内容。

    その国家を認めるかは、別の問題。

  9. 惜しい人を亡くしたな
    ご冥福をお祈りします

    なぜ、日本の隣で台湾にしか
    こういう、素晴らしい人物が現れないのか?

  10. 中国に睨まれるのが怖いから、日本政府は李登輝さんの葬儀に
    代表を送らないそうだ。
    情けない話だな。
    中国は、日本人を拉致したまま帰そうともしない北朝鮮に
    祝福でも葬儀でも代表を送っているのに。
    これでは独立国の名前が泣くぞ。

    • 森元が行くんだと
      しかし正式な国交が無いから、政府代表
      じゃなくて民間人の立場として

      習金平の国賓招待なんかより、こちらの
      方に礼を尽くすべきだよ

  11. 李登輝さんが
    ダムを作った八田さんの墓の前で、
    感謝しながら
    泣いていたのを
    思い出したん。
    日本の政治家でこんな人間性の人を見たことない

記者プロフィール

櫻木

在野のコラムニスト。1975年生まれ。大東亜戦争の戦地の取材をライフワークとしており、台湾やインドネシアとの親交が深い。

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