こんにちは。八島日報の桜木です。我が社では、祝日には必ず国旗を掲揚してお祝いをするのですが、1年を通じて唯一お祝いをしないのが、5月3日。この日は我が社では日本国占領政策基本法記念日と呼び習わされています。
5月3日は名目上は憲法記念日なので、列島各地で憲法に関する催しがあった模様。その中で特に注目を集めたのが、こちらの名もなきウクライナ青年、ナザレンコ・アンドリー氏の演説だった。言葉は、「誰が言うか」によって、全く重みが変わってくる。このウクライナ青年の演説を全日本人が心に刻むべき理由は、ウクライナがかつて武装を放棄して平和主義に走り、それによってついこの間、2014年にロシアに侵略されて現在の惨状を招いているからだ。憲法9条に縛られて「平和主義」を標榜し、今なお武装解除の工作と「平和主義」情報操作を受けている日本にとって、これは全く他人事ではない、明日は我が身、である…。
5年前に来日したナザレンコ・アンドリー氏は、日本で憲法改正の議論を見聞きし、「平和」「戦争」という言葉についてこんな違和感を抱く。
「数年前ロシアに侵略され、一部の領土を奪われ、今なお交戦が続いているせいで毎日毎日新しい犠牲者が出ているウクライナの出身者だからこそ、どうしてもその議論に関心が向きます。護憲の方々が軽々しく脅し文句として使っている「戦争」という言葉は、私の祖国の現状だからです。 」
そして、日本の「護憲派」が口にする平和主義が、ウクライナの過ちと非常に似ているというのだ。
改憲に反対している方々の主張は、ウクライナが犯した過ちと非常に似ているので、強い危機感を覚えました。簡単に言えば、自称平和主義者は何と言っていますかというと、軍隊を無くして隣国にとって脅威にならなければ攻められないと。どんな争いでも、平和を訴え話し合いすれば解決できると。集団自衛権を認めたら他国の争いに巻き込まれるから危険だと。
確かに、教条主義的な護憲派は、テレビで、街頭で、しょっちゅうこんなことを口にしている。では、ウクライナが5年前にロシアの侵略を受けるまで、どんな政策を取ってきたのかを見てみよう。
1991年、ソ連から独立した時に、ウクライナにはたくさんの核兵器と100万人の軍隊がありました。しかし維持費がかかるし、隣国に警戒されてしまうし、危険なので、ウクライナは全ての核兵器を譲りました。代わりにブダペスト協定書という国際条約を結び、自国の防衛を他国に委ねてしまいました。そして100万人の軍隊を20万人に、つまり5分の1に軍縮しました。しかも、大国の対立に巻き込まれないように、NATOのような軍事同盟にも一切加盟しませんでした。
まさにこれ、日本共産党や旧社会党系の人たちが唱える理想的な平和主義を実行に移した状態ではないか。自衛隊解体、日米同盟破棄。9条を大切にして、何かあったら国連に仲介を求めよう。云々。
理想的平和主義を実現した結果
ではそんな理想的平和主義を実現した結果、ウクライナはどうなったか。
2014年2月、クリミア半島の新ロシア派とウクライナ政府との対立を受け、ロシア軍は国籍章を外した部隊を派兵して空軍基地を占拠、その後に正規軍を送り、クリミアをロシア領に編入してしまった。これは国際的にはロシアによる侵略として非難されている。
こんな政策は素晴らしいと考えている方を、是非ウクライナの前線に連れて行きたいです。戦火で燃え尽きた村の廃墟、ミサイルが落ちている中で学校の地下に隠れている子供、ハタチまでさえ生きられなかった戦没者のお墓を見せて聞きたいです。貴方が望んでいる日本の未来はこれなのか?戦争は言葉によって止められるものなら、その言葉を教えてくださいよ!安全な日本にいる時だけは戦争のことばかり話しているのに、どうして実際の戦地に一度も平和の精神を伝えに来たことないのですか? 抑止力を無くして平和を得た国はないでしょう。
アンドリー氏は、「抑止力は武器だけではない」として、例えば憲法改正の是非を問う国民投票があり、改憲が多数になれば 「我々は外国によって強制的に押し付けられた法律を認めない。自分の国を自分で治めるのだ。自衛隊はこの日本を守っているように我々も自衛隊に協力し自衛隊員の権利を守る」 というメッセージを発することになり、抑止力につながると指摘する。
一方で、戦後70年が経っても、GHQに作られた占領憲法が改正されていない状況について、アンドリー氏は手厳しい。
憲法が改正されていない状況を隣国はどう受け止めるのでしょうか?
日本人って、武力をもって攻撃したら、いつまでも押し付けられたルールに大人しく従うんだ。日本の領土を奪っても、国民を拉致しても、ミサイルを飛ばしても、国際条約を破っても、何度も領海侵犯しても全く動こうとしないんだ。日本の国会に決断力がなくて、どんな危機に直面しても行動を取らず、中身の薄い議論を続けるばかりなんだ。
こういう風に思われてしまうことこそ、戦争を招かざるを得ない実態だと思います。 「そんなの被害妄想」だと考え、隣国に侵略されることは非現実的だと考えている方もいるでしょうが、ウクライナ人だって2014年までずっと同じ風に考えてきたわけです。しかし、今その平和ぼけしていた時期を振り返ってみると、戦争が一切起きないと考えさせることも敵の戦術の一つであったとわかりました。
そう、この平和主義敵宣撫工作こそ、敵の浸透戦術の一つなのだ。有名なスイス政府「民間防衛」にも、このことがまとめられている。
第一段階: 工作員を送り込み、政府上層部の掌握、洗脳
第二段階: 宣伝、メディアの掌握、大衆の扇動、無意識の誘導
第三段階: 教育の掌握、国家意識の破壊
第四段階: 抵抗意志の破壊、平和や人類愛をプロパガンダとして利用
第五段階: 教育や宣伝メディアなどを利用し自分で考える力を奪う
最終段階: 国民が無抵抗で腑抜けになった時、大量植民
ウクライナは、この第四段階~第五段階くらいに進んでいたものだろうか。私が思うに、日本の状況は実はもっと深刻で、第五段階~最終段階に到達しようとしている。
『日本国憲法』と称する占領政策基本法の前文に「平和を愛する諸国民」という言葉が出てくるが、これに対してもアンドリー氏の舌鋒は鋭い。
ところで、日本国憲法の前文に「平和を愛する諸国民」という言葉が出てきますね。私も、どんな国でも一般市民の大半は平和を愛すると信じたいです。
しかし、日本の隣国の中で、権力者が国民の願いを聞いてくれる国なんてあるのでしょうか?
北朝鮮にしても中国にしてもロシアにしても、独裁国家ばかりではないですか。その国々の国民はいくら平和を愛したって、権力者が戦争しろと命令したらNOと言えないですよ。
で、日本の野党の方々は同じ日本語を喋って同じ日本人である有権者をさえ説得できないのに、どうして全く違う国民性を持った外国人を戦争しないよう説得できると思っているのか、全くわかりません。そして議論が必要と何度も言いながらも、議論から逃げる姿勢も不思議でなりません。
日本のなすべきことは唯一つ。占領政策基本法の無効であることを確認し、自主憲法を制定することだ。
「忘れられた紛争」ウクライナの現状は
ちなみにウクライナでは、5年経った今でも銃火が交えられ、戦闘が続いている。
親ロシア派の地域から西に1キロ離れたウクライナ側の町、マリインカ。
ここでは今も戦闘が続いています。松尾支局長
「町の至る所に、このように砲撃を受けた建物があるんですけれども、あそこの落書き、“なぜこんなことをするんだ?”というふうに書かれています。」
この紛争が終わる見通しは立たないのだろうか?まったく立たない。
先月中旬、ロシアのプーチン大統領とウクライナのポロシェンコ大統領との間で電話会談が行われたが、プーチン大統領は、ウクライナ側からの攻撃の方が激しさを増していると指摘するなど、双方、非難の応酬を繰り返していて、事態の打開にはほど遠い状況である。
そもそも両首脳とも停戦合意を順守すれば、国内で弱腰だなどと非難され、激しい反発を招くことが予想されるため、問題解決の意志にとぼしいのではないかと見られている。
国際政治学者 ドミトリー・トレーニン氏
「もしウクライナ政府や大統領が停戦合意を順守するなどと言えば、ウクライナの民族主義者たちが反発し、政権は数日で崩壊するでしょう。
一方、プーチン大統領が支配地域を返還すれば、支持基盤を失うでしょう。
どのみち、双方ともに停戦合意を順守することはない。」
↓応援の一票を!
人気ブログランキング
コメント、ネットの反応