クローン金正恩に注意せよ! 北朝鮮の“影武者”映像がついに流出… 金正恩がやはり死亡していたとして、日本は喜んでいいのか?

北朝鮮

イギリスの大衆紙『The SUN』が、金正恩の影武者と思しき映像を公開したとして、世界的に話題になっている。

北朝鮮の事実上の独裁者である朝鮮労働党委員長の金正恩は、新型コロナウイルスのパンデミック発生と時を同じくして、公の場に姿を表さなくなった。20日もの間、一切姿が出てこなかったので、“死亡説”も囁かれたが、今月1日に肥料工場の竣工式に出席した姿が報じられ、“健在ぶり”がアピールされた。

しかしこの1日に登場した金正恩が、どうも影武者ではないかと噂されていた。2013年に現れた時の写真と詳細に比較すると、細部が違っているのだ。確かに、我々は金正恩を見る時、あの特徴的な刈り上げスタイルと、肥大した体型と大体の印象しか見ていないのでうっかり気づかなかったが、ここまで違うとは。前歯の形、耳の形などは生来のものなので、これが違うということは別人であると断言できる。

また別の場面では、尊大な態度で歩いてきた金正恩が、政府高官におもわずお辞儀をしてしまうというものもある。

金正恩 会釈 Kim Jong-un 김정은

そして極めつけは、『The SUN』が公開したこちらの映像だろう。

Kim Jong-un's 'numerous body doubles' pictured before missile launch

この映像は、2017年7月28日に撮影された北朝鮮製大陸間弾道ミサイル“火星14号(Hwasong-14)”の発射実験施設におけるものとされている。あの特徴的な刈り上げスタイルと黒い人民服を着た複数の金正恩同士が、何やら話し合い、うなずきあっているというものだ。

フェイク動画にしては、ディテールやセットが凝りすぎているし、おそらく本物の偽物動画(分かりづらい)である可能性が高い。また、冒頭の比較検証画像からしても、金正恩が一人以上の影武者を使っていることは疑う余地のないところだろう。

するとやはり、本物の金正恩は、噂通り重篤になっているか死亡しているか、いずれにせよ、公に姿を見せられる状態ではない、ということだ。

しかし、もし金正恩が死亡していたとして、日本にとってそれは喜ぶべきことなのか?

「金正恩の死」によって完成した金正恩体制の狂気と恐怖

丸腰の日本国民を大量に拉致し、日本で犯罪を繰り返し、核ミサイルの照準を日本に向け、ことあるごとに日本を口汚く罵る北朝鮮。その首領が死んだとなれば、感情的には喜んでしまいそうだが、ことはそう簡単ではない。

「北朝鮮クーデター説」や「金正恩死亡待望説」には、「北朝鮮は首領の金一族さえ倒れれば体制が変わり、今よりマシになる」という前提がある。しかし、現実を見てみると、金正恩が重篤もしくは死亡して1ヶ月近く不在になっても、金正恩クローンが出てきてこれまでどおり独裁体制を維持している、となれば、この「金正恩体制」はこのまま続いてしまうのではないか?

おそらく10年、20年と経つうちに影武者も代替わりしつつ、「そういえば北の将軍って歳を取らないな…?」と人々が訝しむ頃には金正恩量産体制に入り、LCL溶液で満たされてカプセルの中には、無数の金正恩がスリープ状態で待機する…。

北朝鮮の戦後体制は、戦前・戦中の日本がモデルになっていると言われている。金日成は、天皇のような絶対的象徴になりたかったのだ。そういう意味でいうと、金正恩は本体が死ぬことによって、「金正恩機関説」とでもいうような、かなり堅固な体制を作ることに成功してしまったのではないだろうか。

日本からすると、核武装した狂信的反日国家が崩壊せずにしぶとく残り続ける、ということだ。厄介なことになった。

(文・櫻木)

↓応援の一票を!

政治ランキング

コメント、ネットの反応

  1. 死亡してるなら流石に発表するかも知れんので重篤な状態が続いてるのかもね

  2. 似てるけど目が違うじゃん

  3. 影武者もオリジナルに合わせて太るのも辛そうだ

  4. 正恩ファイブ結成!

  5. 将軍様が生きていることになって、一番ホッとしてるのは影武者のみなさんだろうなw

  6. 分身の術ごっことか幽体離脱ごっことかいろいろ捗るな。
    ラスボスならやっぱり分身かな。

  7. 似てれば誰でもいいなら偶像崇拝みたいなもんだな
    実際には指揮権ないんだろうし

  8. 黒澤明の影武者もだんだん本物になっていくんだが結局お払い箱になってみじめに死んでいくんだよな 武田も滅んでいくんだが

  9. 現代の技術が有れば、影武者なんて直ぐに見破れるだろ。

    目と目の距離とか、幾ら手術してもどうにもならにからね。

記者プロフィール

櫻木

在野のコラムニスト。1975年生まれ。大東亜戦争の戦地の取材をライフワークとしており、台湾やインドネシアとの親交が深い。

櫻木をフォローする
タイトルとURLをコピーしました