北朝鮮ミサイル再発射にも日米韓「あれは飛翔体だから…」の腰抜け対応

北朝鮮

北朝鮮が、先週4日に続いてまたも日本海にミサイルを威嚇発射した。いや、公式的には「飛翔体」なる用語で呼ばれている。北のロケットマンが、海に向けてなにか正体不明の物体を飛翔させたらしい。なんだろう。人工衛星の実験かな。ドッキリ人間マジックショーかな。

そんなわけあるか!

発射地点の新五里は「準中距離弾道ミサイル基地」であり、あらゆる観測結果、状況が、発射されたのがミサイルであることを示唆している。米国のシンクタンク、韓国メディアなど、民間は 「準中距離弾道ミサイル=ノドンミサイルの可能性が高い」 と見ている。

発射されたのがミサイルなら、これは明確な安保理決議違反ということになる。 しかも先週に続いて二度目だ。週刊・ノドンミサイル。デアゴスティーニ。

北朝鮮が9日午後、未詳の飛翔体を発射した。
 韓国合同参謀本部はこの日、「北朝鮮がきょう(9日)午後4時30分ごろ、平安北道・新五里(シンオリ)付近より、詳細不明の飛翔体を東側に向けて発射した」と発表。
 米国シンクタンク戦略国際問題研究所(CSIS)朝鮮半島専門ウェブサイト「Beyond Parallel」の報告書によると、新五里には朝鮮人民軍戦略軍のノドンミサイル旅団本部がある。よって、きょう発射された飛翔体は「準中距離弾道ミサイル=ノドンミサイルの可能性が高い」と韓国メディアが報じている。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190509-00000039-wow-int

しかし、二度までもこんな挑発を仕掛けられているにもかかわらず、日本もアメリカも韓国も、公式的には「飛翔体」ということでお茶を濁そうとしている。アメリカは核開発の再開や暴発を避けようとしているのか、沈黙を守ったままだ。韓国は、先週のミサイルの中身が、韓国製だったことがバレては困るからか、ミサイルを直接韓国への脅し(督促)と受け取っているからか、擁護に余念がない。まあ文在寅ぶんざいいん自身が北朝鮮の政治家なので驚きはしない。

そして日本までもが、「飛翔体」とまぬけな言い替え語で呼び、 「北朝鮮による飛翔体の発射は日本の安全保障に直ちに影響を与えない」 (防衛省)等と、悪夢の民主党政権時代の枝野のようなことを言って流そうとしている。とうとう「遺憾の意」砲すら撃てなくなった。

日本の発言の後ろ盾はアメリカなので、アメリカの意図に逆らうことはできない。そしてそれは北朝鮮、金正恩きんしょうおんも完全に察しているから、完全に舐められている。こんな状態で「無条件会談」をして、日本は、安倍首相は何かを得ることができるのか? 甚だ不安である。

ちなみに、防衛省が「日本の安全保障に直ちに影響を与えない」と言い切った今週の飛翔体、ノドンミサイルだとすれば、日本列島の大部分が射程距離となる。

じゃあ、直ちに影響が出る状況はどんな状況だ? 日本列島に着弾するまで影響がないのか?

…しかし冗談ごとでもなく、現下の”憲法”(占領政策基本法)の下においては、攻撃を受けて被害が出るまで自衛権を発動できない可能性は非常に高い。

(文・櫻木)

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記者プロフィール

櫻木

在野のコラムニスト。1975年生まれ。大東亜戦争の戦地の取材をライフワークとしており、台湾やインドネシアとの親交が深い。

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