シアトル占拠の暴徒、公式サイトに独立宣言と30か条の要求! 激怒のトランプ大統領が「即時奪還せよ」と厳命するも、市長と州知事は反発、動く気配なし

アメリカ
重武装するキャピトルヒル自治区の自警団

米シアトルを占拠した集団は、武装してバリケードを築き、夜な夜な乱痴気騒ぎを繰り広げている。区域内では無料のビーガンピザが振る舞われ、ダンスパーティーや路上での映画上映、無料ライブが行われている。抗議者たちは「平和なデモだ」と称しているが、区域内外には重武装した自警団が闊歩し、「警察の即時解体」と「アメリカからの独立主権」を要求する団体が平和な市民団体とは言えず、国家としてのアメリカがこのまま放っておくとはあり得ない。

キャピタルヒル自治区の様子

抗議者たちは、シアトルの6ブロックのゾーンを乗っ取り、「キャピトル・ヒル自治区」(CHAZ)と呼んでいる。トランプ大統領は彼らを「国内テロリスト」および「醜いアナーキスト」と呼び、制御を取り戻すように命じた。


抗議者の一部は武装しており、バリケードの立ち入りチェックポイントで警戒しているが、大多数は平和に過ごしているという。水曜日の夜には、路上で映画『パリは燃えているか』を上映しながら、無料で配達されたビーガンピザを食べた。

街の各所には無料の売店?コーナーがあり、日焼け止め、アルコール消毒剤、スナック菓子などが提供されている。路上ではバンドによるライブパフォーマンスも行われ、人々は歌ったり踊ったりしている。まるでベトナム戦争時の反戦運動のようだ。

ポートランドでは、抗議者たちは警察のフェンスを動かして自分の自由地帯を広げようとした。
彼らはビーチボールをし、紙飛行機をフェンスを越えて警官に飛ばし、夜中の2時に解散するまで踊り続けた。

トランプ大統領が檄を飛ばすも…

トランプ大統領はTwitterで、「極左州知事のジェイ・インスリーとシアトル市長は、私たちの偉大な国がこれまでに見たことのないレベルで挑発され、おちょくられている今すぐ自分たちの街を取り戻せ。君たちがそれをしなければ、私はする。これはゲームではない。これらの醜いアナーキストは止められねばならない。今すぐ行動だ!」
国内テロリストがシアトルを占領したのは、もちろん過激派左翼の民主党員が率いている法と秩序だ!
と檄を飛ばした。

しかしこれに対し、シアトルのジェニー・ダーカン市長は木曜日にトランプに「私達を平和にさせて。あなたは地下壕にもどりなさい」と返信した。明らかな挑発的反発である。デモ隊がホワイトハウスに近づいた際に、トランプ大統領がホワイトハウスの地下壕に一次退避したとの報道を元に揶揄しているのだろう。

ジェイ・インスリー州知事も、「完全に統治することができない男は、ワシントン州のビジネスから離れるべきだ。ツイートをやめてな」と、トランプ大統領のツイートのミススペルをからかいながら反発した。

トランプ大統領が「極左」と指摘したのも無理はない、なんと州知事も市長も、この「キャピトル・ヒル自治区」の無政府状態を解決しようとするどころか、解決を指示するトランプ大統領を嘲り、素知らぬ顔を決め込んでいるのだ。この状態をよしとしているのか、話し合いで解決とでも考えているのか。

しかし別に抗議隊がダーカン市長に共感を持っているわけではなく、彼らは抗議行動中に警察が使用した化学的刺激物質のため、市長に市警察の解体と辞任を求めている。

キャピトル・ヒル自治区民の要求

彼らは、公式Webサイトまで用意して、自らの要求を30か条にも渡って列挙している。
そのいくつかを見てみよう。

シアトル警察と裁判所の廃止。退役警察官に払われる年金の停止を含む。
青年刑務所の廃止
・警察が抗議者に対して行った行為の謝罪と賠償
マリファナ関連の犯罪で服役している囚人の釈放
・囚人に投票権
・シアトルの病院では黒人医師と看護師を採用する
・黒人とネイティブアメリカンの歴史の教育カリキュラムで大きく扱う

などだ。教育や黒人の採用などはおいておいても、「警察と裁判所の廃止」はありえないだろう。キャピトル・ヒル自治区内では、すでにラッパーのラズ・シモーネが「warlord -ウォーロイド- (武将)」を自称して、武装した手下を率いて警察権力を自称する現象が発生している。

廃墟となった警察署の入り口近くには、「このスペースは現在シアトルの人々の所有物である」と書かれている。
「シアトル警察署西管区」と掲げられていた看板は「シアトル人民署西管区」と上書きされている。なかなかにグロテスクな景観だ。

バリケードの入り口には、「COP-FREE(警察無用)」「You are now leaving the USA(アメリカを離れ)」「CapitolHill Autonomous Zone(ようこそキャピトル・ヒル自治区へ)」とスプレーで乱雑に書かれている。出来損ないの近未来SFか、悪い夢でも見ているようだ。

Trump says 'domestic terrorists have taken over Seattle' in the CHAZ
'Radical Left Governor  and the Mayor of Seattle are being taunted and played at a level that our great Country has never seen before,' Trump tweeted on Wednesd...
(文・櫻木)

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コメント、ネットの反応

  1. これ流石にデモ隊のおかしさに
    アメリカ国民は気が付いてるんだよね?

  2. これはテロそのものだから断固としてやってほしい
    甘くすると日本や他国でも同じことを黒幕が企む

  3. これ州知事と市長はどうすんだろうね
    ここまで来ると相手の要求のんで辞任か警察解体、罪人解放までしないといけないだろ

  4. 和解か弾圧かどの方向で落ち着くかまだ判らないから
    日本のマスコミは勝ち馬が見えるまでは報道しない自由だね

  5. ジョンタイターの予言が時期外れたが漸くはじまったか?

  6. 並行世界ができたんだろうな
    タイターが来た事で新しい世界線が生まれた
    タイターはアメリカ内戦やオリンピックが長年無くなる事、
    未来世界は社会主義的な感じになってる言ってたが
    何となくわかる
    この騒ぎ、オリンピック中止、そしてコロナによる
    管理社会、、、
    荒唐無稽とは言い切れない話になってきた

  7. ふむ
    タイターの予言を見直してみるか
    社会主義国的な国が
    増えるって意味分からなかったが
    コロナをきっかけに
    生まれた管理社会と考えると
    確かにありえる話だな

  8. 国と州が喧嘩始めたら内乱ちゃうの?
    合衆国っつうのがイマイチ完全に理解出来んけど、州が軍隊持ってるつう事は、日本で言えば武家時代みたいな感じなん?
    徳川家の参勤交代で勢力を削いだ前の感じ?

  9. 州兵ってアメリカ独立戦争から続く伝統の各州ごと民兵がルーツやな
    第一次世界大戦で大量兵力が必要なんで統一装備で連邦政府が支援する州兵に改造した感じ

  10. 移民難民を受け入れるとはこういうことなんだと勉強になったろ?
    外国人賛成権の危険性

  11. レイシスト呼ばわりされるのが怖くて知事は何もできない
    まさに無法地帯w

  12. 自治区宣言はアウト
    アメリカは力の国今排除しないと
    内戦のきっかけになる

  13. これで香港には文句いえんなったな
    中国の大勝利や、戦争せずにここまで出来るとか
    もはや中国に勝てる国はないな

  14. トランプの焦りと悪足掻きが面白い。
    「略奪が始まれば射撃する」という脅しを、Twitter投稿してしまったトランプは大統領選で負ける。
    この脅し文句は、公民権運動当時の白人警察官の言葉として有名。
    今の時代には到底受け入れられない言葉だ。事もあろうか、それを大統領が言ってしまった。
    大統領が国民に対して「殺すぞ」と脅した事になる。
    だから、SNSで大騒ぎになった。
    軍はトランプに従わなかった。穏健保守派もトランプから離れてしまった。
    トランプはこの暴言で完全に終わったよ。

  15. 宣誓破ってるから市民だったら市民権はく奪やろ

    デモ隊はOath of Allegiance (忠誠の誓い)を忘れたか?

    不法移民で略奪者だから関係ないのか?????

    • グリーンカード持ちが大半で市民あんまいないのよ
      国民に銃を向けると言うがそもそも国民じゃねえっていうね

    • あーやっぱそういう奴等がメイン層か
      まともな市民が可哀想過ぎる

  16. 内乱とか近代国家じゃ最大級の犯罪だぞ

  17. 東京で14日にまたデモが開催されるんだってな
    スパイ防止法を早急に作ってくれ
    公安なんてデモ録画してるだけじゃねーか

  18. 日本の刑法では内乱罪は死刑のみ。
    アメリカだってにたようなもんだろう。
    逮捕して吐かせて死刑にしろ。

  19. ヤフーニュースになっても良さそうなのに
    NHKはまだ見ていないが
    日本の報道はどうなってんだ

  20. 選挙があるのに何で暴力で現状変えようとするの?

記者プロフィール

櫻木

在野のコラムニスト。1975年生まれ。大東亜戦争の戦地の取材をライフワークとしており、台湾やインドネシアとの親交が深い。

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