沖ノ鳥島周辺を違法調査する中国が「沖ノ鳥島は岩」と主張 日本は南沙諸島は岩と言い返せ

支那

日本の領土、領海を虎視眈々と狙うチャイナが、いよいよその野心を隠すこともなくむき出しにし始めている。

尖閣諸島(沖縄県石垣市)周辺の領海外側にある接続水域で18日、中国海警局の船4隻が航行しているのを海上保安庁の巡視船が確認した。尖閣周辺で中国当局の船が確認されるのはこれで96日連続のことだ。平成24年9月の尖閣諸島国有化以降で、最長の連続日数を更新した。

那覇の第11管区海上保安本部によると、うち1隻は機関砲のようなものを搭載して武装しており、領海に近づかないよう巡視船が警告したとのこと。

チャイナは、今は日本の出方を伺い、少しずつ行動と範囲をエスカレーションさせている段階だ。日本がとどまっていれば、チャイナは半歩踏み込んでくる。日本が半歩譲歩すれば、チャイナは一歩踏み込んでくる。竹島のように、このままなし崩し的にチャイナの上陸、実効支配まで許してしまえば、日米安全保障条約第5条「日本国の施政下にある領域における、いずれか一方に対する武力攻撃」に対して「共通の危険に対処するよう行動する」と定めた範囲外になってしまい、奪還は難しくなる。

沖ノ鳥島周辺でうごめくチャイナ調査船

尖閣だけではない。チャイナは、日本の南側にまでその侵略の触手を伸ばしてきている。沖ノ鳥島の排他的経済水域内で、海洋調査を続けている問題だ。

海保の巡視船が9日午前、沖ノ鳥島から北北西に約310キロの海上を哨戒中、中国の海洋調査船「大洋号」が、ワイヤのようなものを海中に投入しているのを発見した。その後この調査船は海保の警告を無視して海域に居座り続け、少なくとも14日まで活動を続けていたという。この海域でチャイナ調査船が不法行為を働くのは初めてではないが、これほど長く居座るのは異例だ。実に危険な兆候である。

東海大学の山田吉彦教授(海洋政策)は「沖縄県・尖閣諸島周辺に、中国海警局の公船が90日以上も連続で侵入していることと連動しているのは間違いない。九州から沖縄、フィリピンなどに連なる『第一列島線』を切り崩しにかかっている。海洋調査は資源開発より、潜水艦の航行ルートを探るのが主目的だと考えていい」と分析する。

「沖ノ鳥島は岩だろう」

日本からの抗議の声に対し、チャイナからの見解はこれだ。

チャイナ外務省・華春瑩報道局長:「(海洋調査の)理由は簡単です。とても簡単です。国連海洋法条約に基づけば、沖ノ島礁は『岩礁』であり『島』ではないからだ」

チャイナ外務省は会見で沖ノ鳥島は「岩」だと主張し、「排他的経済水域や大陸棚を有するべきではない」とした。さらに、チャイナ船の調査は「公海における調査権の履行であり、日本の事前許可を必要としない」と嘯いた。

この報道官が言う「国際法に基づけば、島ではなく岩だ」という発言は、文字通り真っ赤な嘘である。この報道官のいう国連海洋法条約によれば、島の定義はこうだ。

「島とは、自然に形成された陸地であって、水に囲まれ、高潮時においても水面上にあるものをいう」

沖ノ鳥島は、岩で構成されたものではあるが、自然に形成されたものであり、満潮時にもしっかり水面上に出ている。

それを言うなら、チャイナになんら正当な領有権のない、新南群島(チャイナ名:南沙群島)はどうなるのか。満潮時には完全に水面下に没する陸地を、チャイナは埋め立て、滑走路を建設し、軍事基地化を強行し、周辺国を威圧し、日本のシーレーンにも深刻な影響を与えようとしている。

2016年7月、オランダ・ハーグの国際仲裁裁判所は、チャイナが南チャイナ海をほぼ囲むように設定する独自の境界線「九段線」について、域内の資源に「歴史的権利を主張する法的根拠はない」との判断を下した。また、チャイナがが人工島を造成する7礁を含めて法的に「低潮高地や岩」であり、「EEZや大陸棚は生じない」と判断した。日本は、「新南群島こそ島ではない」と言い返すべきである。

島嶼開発といえば、チャイナとコリアとの間に、蘇岩礁(支)、離於島(朝)、ソコトラ岩(英)という「岩」がある。これなどは、満潮時どころか、平常時でも海面下5mにある海底岩礁なのだが、南朝鮮が「南朝鮮の島である」と主張し、その上にヘリポートを建てている。人間、ここまで落ちたくないものだとは思うが、こと島嶼防衛に関しては、日本も正当な権利をもってするべきことはしなくてはならない。

沖ノ鳥島港湾整備計画

もちろん、日本も沖ノ鳥島に対して無策でいるわけではない。沖ノ鳥島有人島化計画がそれだ。

2010年、民主党政権下において国土交通省が750億円を投じ、沖ノ鳥島の西側に港湾設備、岸壁、泊地、臨港道路などインフラストラクチャーを建設し、輸送や補給が可能な活動拠点を作ることを決定した。悪夢のような民主党政権化の、ほとんど唯一の功績と言っていいだろう。

実は海洋法に関する国際連合条約には、「自然に形成された陸地であって、水に囲まれ、高潮時においても水面上にあるもの」の他にも「人間の居住又は独自の経済的生活を維持することのできない岩は排他的経済水域または大陸棚を有しない」という要件もある。経済的な活動拠点が完成すれば、事実上の有人島となりこうした批判を退けることができる。

この計画に従って、2011年度に国土交通省が特定離島港湾の建設に着手した。長さ160メートルの岸壁を作る工事で、130メートル級の大型海底調査船も停泊可能な岸壁となる。港湾整備は2016年度に完成する予定とされていたが、その後完成の報は聞かない。この点についても、政府からの広報を求めたいところだ。

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(文・櫻木)

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コメント、ネットの反応

  1. こんな事言われてんのに習近平を国賓で土下座会談しようとしていた自民

  2. 確か満潮時に水没してたら「島」ではないから岩扱い

  3. 満潮時どころかずっと海面下のものさえ
    造成して海面上に飛行場を造るのは
    島というのですか?

  4. 国際法での島や岩の定義の条文が微妙だからね
    島を定義してから、人が経済生活をできない岩は島でないとしているから
    でも実行上は経済生活を営めないような微妙な島はいっぱいある

  5. 中国 「沖ノ鳥島は岩アル!」

    日本 「チベットは独立国家です」

    中国 「尖閣は中国のものアル!」

    日本 「台湾も独立国です」

    中国相手にはこれぐらいの斜め上の会話であやしてやるのが一番w
    文句を言ったら核を撃ち込むw それで大人しくなるw それぐらいの感覚が必要w

  6. まあ、滑走路と桟橋のある太平島さえも岩扱いされたくらいだし、沖ノ鳥島も岩と言えなくもないな
    そもそも日本政府はその根拠となる仲裁裁判所の判決を中国に受け入れろって言っている立場だから
    日本政府が沖ノ鳥島は例外であるという主張は禁反言の法理で認められないし

  7. 日本の沖ノ鳥島は完璧に島で、
    中国共産党政府が領有権を主張する南沙諸島は
    完全に海底を埋め立てた造成地であるばかりでなく、
    そもそも、その造成地を領有すると権さえ中国共産党政府には正統性は無い
    南沙諸島がある位置は単なる公海だから、
    公海を埋めたところで、自国の領土になんぞならない
    むしろ、ベトナムとかフィリピンの領土にする方が望ましい

  8. 中国が南沙から手を引くのが先だな

記者プロフィール

櫻木

在野のコラムニスト。1975年生まれ。大東亜戦争の戦地の取材をライフワークとしており、台湾やインドネシアとの親交が深い。

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