安倍首相の訪義、イランでの前代未聞の大歓迎をろくに報じない日本メディア… 在日イラン人「自分の国や世界で何が起きているのか知った方がいい」

中東

先週12~14日、安倍首相は日本の首相として41年ぶりに訪問し、緊張緩和を呼びかけた。もちろん一回の訪問だけでアメリカとイランの対立が解決するわけもないが、それでもこのように、真の「アジアのバランサー」として行動することができる国は、欧米でもなく中東でもなく、日本を置いて他にない。そして個人としても安倍首相は、難しい状況でうまく立ち回ったと言っていいだろう。

最高指導者ハメネイ師から「核開発はしない」との言質を取ることができたし、イランの敵にもならず、アメリカの期待を裏切ることもなく、大役を果たした。

ハメネイ師「核兵器製造もせず」 安倍首相に明言 トランプ氏の懸念伝達も亀裂深刻
 【テヘラン=沢田大典】安倍晋三首相は13日午前(日本時間同日午後)、イランの最高指導者ハメネイ師と首都テヘランで約50分間会談した。首相はイランの核開発問題…

イランでは、国家を上げて最大限の国賓待遇をしてくれた。しかし、日本で今回のイラン訪問がどの程度報じられただろうか?

イランの騎馬隊が、日本の国旗を持って安倍首相の乗った車を先導する絵。これはイラン人によると、普通ありえないような大歓迎だそうだ。
「安倍首相の出迎えには騎馬隊が出動して、盛大な歓迎式典もやっていたよ。
他のどの国も受けないような大歓迎を受けていたのに、日本人は誰も興味を持たない」(在日イラン人)

中東緊迫も…日本在住イラン人が感じた日本人の平和ボケ 「自分の国や世界で何が起きているのか知った方がいい」
 米国と軍事的緊張が続くイランだが、日本とは今年、外交関係樹立90年を迎えた「親日国」である。安倍晋三首相も12~14日、日本の首相として41年ぶりに訪問し、…

しかして日本のメディアがどんな報道をしたと言えば、通常の外遊扱いのベタニュース。大きく扱ったかと思えば、「イランではアメリカの手先として追い返され、恨みを買ってタンカーを攻撃された」というフェイクニュース。

国内の凄惨な事件や高齢者交通事故も大事だが、年金の茶番や吉本芸人の裏事情はほどほどにして、もっと世界の中で日本がどんな位置にいるか、世界で何が起こっているのか、もっと正確に、ちゃんと伝えてほしい。メディアが視聴率を求めて「衆愚報道」に堕しているのか、大衆が好むものが「衆愚報道」なのか、卵が先か鶏が先かわからないが、少なくとも情報の供給がなければ、何も始まらない。

(文・櫻木)

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コメント、ネットの反応

  1. 世界を知ったらどうなるんじゃ?

    • 少なくとも韓国が好きとか言わなくなる

  2. 日本人はよく世界平和連呼するけど、世界ではなくて日本の平和だけを願っていることに気づいてない

  3. 野党第一党の代表からしてあの発言だからなw
    まあそれ以前に都合が悪いことはマスコミが一切報道しないからな
    一般人が判断に必要な国際情勢が一般人の耳になかなか入ってこない
    戦中の大本営発表みたいなことになってる

記者プロフィール

櫻木

在野のコラムニスト。1975年生まれ。大東亜戦争の戦地の取材をライフワークとしており、台湾やインドネシアとの親交が深い。

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