小泉進次郎環境大臣「評価」42% と「セクシー」発言の真意

自民党

先週に実施されたJNN世論調査にて、初入閣を果たした小泉環境大臣の仕事ぶりを「評価する」が42%で、「評価しない」の24%を大きく上回った。ただし気候変動問題への取り組みは「セクシーであるべき」などと発言したことについては、「不適切だった」と答えた人が39%という結果だった。

少子としては小泉環境大臣を積極的に支持するわけでも批判するわけでもないが、この段階で「仕事ぶりを評価」するというのは早すぎるのではないか? そもそも、例のニューヨークでの会見と会議参加以外に、まだ何の仕事もしていない。

盛大に批判された件のニューヨークでの会見について、いささか旧聞に属する話だが改めて振り返っておきたい。

気候変動との戦いをセクシーに

先月22日、小泉環境大臣はニューヨークの国連本部で開かれた環境関連会合に先立つ記者会見で「気候変動のような大きな問題は楽しく、クールで、セクシーに取り組むべきだ」と英語で発言し、これにロイター通信等が「日本の新環境大臣が『気候変動との戦いをセクシーに』と発言した」と報じ、これが日本でも大きく注目された。

実際の英語での発言はこうだった。

「In politics there are so many issues, sometimes boring. On tackling such a big-scale issue like climate change, it’s got to be fun, it’s got to be cool. It’s got to be sexy too.」
「We are committed to realising a decarbonised society, and we are ready to contribute as a more powerful country in the fight against climate change.」

(和訳)「政治には非常に多くの問題があり、時には退屈です。 気候変動のような大規模な問題に取り組むとき、それは楽しくなければならず、クールでなければならず、加えてセクシーでなければなりません。」
「私たちは脱炭素社会の実現に取り組んでおり、気候変動との戦いにおいてより強力な国として貢献する用意があります。」

まず、小泉環境大臣を擁護するべき点を2つ上げるとすれば、アメリカ口語英語において、この「sexy」というのは、日本人が受ける外来語としての「セクシー」とはやや趣が異なり、必ずしも性的でお色気な意味ではなく、「魅力的な」といった感じのニュアンスでも用いられるという点だろう。英インディペンデント紙が大きく報じたのは、アメリカ口語表現ではあるそうしたニュアンスが、イギリス英語にはなかった、というためでもあると考えられる。いわんや日本の外来語においてをや。

次にこの「It’s got to be sexy too.」と付け足す時に横を向いて目配せしている相手が、国連気候変動枠組み条約前事務局長クリスティアナ・フィゲレス氏であり、そもそもこの「環境問題をsexyに」というアイデアはフィゲレス氏のかねてからの持論であり、この日の会合でも事前に彼女が言ったことを付け足して、いわば彼女の顔を立てるためにした発言だったということだろう。

しかし最後には、小誌もやはり小泉環境大臣を批判して終わる。小泉環境大臣は、事後に日本のメディアから「セクシー」発言の意味を問われ「それを説明するのは野暮でセクシーじゃない」と煙に巻くような発言をしてしまった。ここできちんと、上記のように「英語でのsexyのニュアンス」「フィゲレス女史の持論」ということを説明しておくべきだった。野暮でもなんでも。

そしてもう一点。実はこの「セクシー」発言の前段にはこんな発言が合ったのだ。

(どんな会合でしたか、と問われ)「ある工業会社の人が最後に口にした発言が気に入りました。環境問題に取り組むことはFun(楽しいこと)なんですと。そしたら彼女(フィゲレス女史)はこう付け足しました。Sexy(セクシー)でもあるわよと」と。

つまり、FunもSexyも人の受け売りであって、彼が自分から新たな価値観を発信したわけでははないのだ。

したがって、やはりまだその仕事ぶりを「評価する」も「評価しない」もない、というのが現時点での小誌の結論である。

Q. このイベント中にどのような議論をされたのでしょうか?他の参加者からの反応はどうでしたか?

A. It was an exciting meeting and I like the last comment made by one person from a private company, industrial company. He said on tackling on this issue, everything’s got to be fun. And she added “also sexy!” All right. I totally agree with that.

So, in politics there are so many issues, sometimes boring, but on tackling such a big scale issue like climate change, it’s got to be fun! It’s got to be cool! It’s got to be sexy, too.

As I said, the young generation is the key. For mobilizing them and empowering them it’s got to be fun. How to make the way of resolving this issue cool and happy and sexy, I think young people know how to make it cool and fun.

(和訳:エキサイティングな会合でした。ある企業、工業会社の人が最後に発言したコメントが気に入りました。彼は、「この問題に取り組むのは、楽しいことになるはずです」と言いました。すると彼女(フィゲーレス前事務局長)が「セクシーなことでもあるわ」と付け足しました。私はそれに全面的に賛成です。

政治には非常に多くの問題があり、時には退屈です。 気候変動のような大規模な問題に取り組むとき、それは楽しくなければならず、クールでなければならず、加えてセクシーでなければなりません。

先程も言ったように鍵を握るのは若い世代です。彼らを結集し力を与えるのは楽しいことに違いありません。この問題の解決策をクールに、ハッピーに、セクシーに見出していくこと。若い世代はどうしたらクールに楽しく解決するのか知っていると思います。)

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(文・櫻木)

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コメント、ネットの反応

  1. 確かにマスコミが一気に叩き過ぎて逆に進次郎嫌いな俺すら引くくらいだった
    叩くにしてもあまりに早すぎなんだよ、セクシーって言った!ほら叩けって意味わからんし

  2. まだ何もしてないのに評価も何もないがな
    調査をすることがおかしい

  3. これな

  4. 評価するの早くない?

  5. ネットで評判悪いから焦ったんだろ
    間違いなくマスゴミと結託してる

  6. いかにイメージだけで評価しているかということだな

  7. 評価した奴はどの点を評価したんだろう

  8. 評価も何も進次郎まだ何もしてない
    若い柔軟な思考で立派な保守に成長して欲しい
    極左になったら他の若手発掘せなならんが

  9. 仕事ぶりってまだ何もしてないだろww
    聞く方も答える方もおかしいだろ

  10. 学歴なし、そして社会人経験ないんでしょ?

    ここらへんコンプレックスで今さら必死になって大物感出そうとしている感じが痛すぎ

  11. 少しは文句ばっか言わず育てろよ。
    野党なんか何もしなくても給料貰ってんだからさ。

  12. コミュ力を重視し過ぎて採用しまくった結果
    仕事できない連中ばっかになった会社の記事思い出した
    うん、そんな感じ

  13. 就任したばかりでまだ評価する段階ではないだろうよ。

記者プロフィール

櫻木

在野のコラムニスト。1975年生まれ。大東亜戦争の戦地の取材をライフワークとしており、台湾やインドネシアとの親交が深い。

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